ギターを始めると、弦の“チューニング”を自分で行う必要があります。しかし、そうはいってもどうやっていいかわかりませんよね。

そこで、今回はギターのチューニングについてお話していきたいと思います。


「このチューニングであってるの?」
ギターチューニング

ギターには決まったスタンダードなチューニングがあります

これは“スタンダードチューニング”と呼ばれています。一般的に、ギターのチューニングを合わせる場合はこのチューニングに合わせることを指します。

「チューニングはこれを覚えておかないとできない!」


それは“どの弦をどの音に合わせるか”ということです。

1弦⇒E(ミの音) イー   一番細い弦です

2弦⇒B(シの音) ビー

3弦⇒G(ソの音) ジー

4弦⇒D(レの音) ディー

5弦⇒A(ラの音) エー

6弦⇒E(ミの音) イー   一番太い弦です

 

そしてこちらは、アルファベットとその音です。

C  D  E   F   G  A  B  C

ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド

ギターでは、音をアルファベットで表記しますので、これを覚えておくと便利です。


チューナーを使って実際に音を合わせていく


ここでは、クリップ型のチューナーを使って音を合わせる方法を紹介します。

クリップ型のチューナーは図のようにヘッドの部分につけて使用します。
クリップ型はライブの最中や、他の楽器の音がしている場面でもギター本体から音を感知してチューニング出来るのでとても便利です。

 

弦は低い方から高い方へと音を合わせていきます。


合わせる順番の理由

チューニングする順番は“6弦から1弦”の順番で合わせていきます。

これには理由があって、6弦は一番太いのでその分引っ張る力も大きいです。逆に1弦は1番細いので、引っ張る力は相対的に弱くなります。そして、引っ張る力はネックに影響します。

そのため、6弦が1番ギター全体に対する影響力が大きいので、最初に音を合わせていくのです。仮に1弦から合わせていくと、6弦を合わせた頃には、1弦のチューニングは大きく影響を受けて(ネックに大きく力がかかり、引っ張られるため)全く合わない状態となります。なので、順番通りにチューニングしていく必要があるんですね。

6弦⇒E
5弦⇒A
4弦⇒D
3弦⇒G
2弦⇒B
1弦⇒E

 

弦の順番はゴロ合わせで覚えておく


弦の順番はゴロで覚えましょう。

私が独自に作った語呂ですので、これ以外でも自分の覚えやすい語呂を作って覚えていただいてもいいですね。

語呂「家でゴロゴロ、バカが良い」

解説 読んだままですが、「家でゴロゴロ、馬鹿な感じが良いよね」ということで

6弦⇒E  い
5弦⇒A  え
4弦⇒D  で
3弦⇒G  ゴロゴロ
2弦⇒B  バカが
1弦⇒E  いー

この、語呂で私はいつもギターのチューニングをあわせています。

 

チューニングの際は、低い音から弦を巻き上げて音を合わせる

チューニングの際は、低い方から巻き上げて正確な音に合わせるようにします。

これにも理由があります。弦を巻き上げる方向に力を入れながらペグを回すことによってペグの回す力が“巻き上げる方向”にかかり、弦に力がかかってもブレーキの作用をしてくれます。そのため、弦のチューニングが終わった後も音が狂いにくくなります。逆に、“音を下げる方向”でチューニングをするとペグを“緩める方向”に力がかかりやすくなるので、音が狂いやすくなります。なので、狙った音以上に高くなってしまった場合は、少し音を下げて(ペグを回して緩める)また、音を上げる(ペグを回して、弦を巻いていく)方向で音を合わせてください。

 

6弦⇒1弦のチューニングをしたら 12F (12フレット)で弦を引っ張って伸ばす


これは、弦を新品のものに張り替えた際に行う作業です。弦は、伸びるので一度チューニングを行っただけでは時間経過とともにどんどん伸びてしまい、音が狂いやすくなります。そのため、弦を引っ張ることで“弦の伸び”を少なくするために引っ張ります。

1回目 6弦⇒1弦のチューニングをしたら 全部の弦を12F(12フレット)で引っ張って伸ばす・・

2回目 6弦⇒1弦のチューニングをしたら 全部の弦を12F(12フレット)で引っ張って伸ばす・・

3回目 6弦⇒1弦のチューニングをしたら 全部の弦を12F(12フレット)で引っ張って伸ばす。

3回程度繰り返せば、ほぼ弦の伸びはなくなります。この作業を行うと、繰り返すたびに弦が伸びて音が下がっていることがよくわかります。

 

EADGBE  弦ごとの相関関係


弦ごとに“ここと、ここは同じ音”という関係があります。

チューニングの後、それぞれの音を弾いて同じ音になっているか確認してみましょう。

6弦5F=A=5弦の開放
6弦の5フレットと5弦の開放(何も押さえない)を同時に弾いて同じ音か確認。

5弦5F=D=5弦の開放
5弦の5フレットと4弦の開放(何も押さえない)を同時に弾いて同じ音か確認。

4弦5F=G=3弦の開放
4弦の5フレットと3弦の開放(何も押さえない)を同時に弾いて同じ音か確認。

3弦4F=B=2弦の開放
3弦の4フレットと2弦の開放(何も押さえない)を同時に弾いて同じ音か確認。

2弦5F=E=1弦の開放
2弦の5フレットと1弦の開放(何も押さえない)を同時に弾いて同じ音か確認。


ギター初心者 チューニングQ&A

チューニングをしてみたけれど、なんだかうまくできないといった際に

チューナーが反応しない?
ある程度のテンション(張り)がないと反応しませんので最初は少し怖いですがぐるぐる回しましょう。クリップ型のチューナーの場合は電池式のことが多いので電池も確認してみてください。
スタンダードチューニング以外のチューニングにしたい
これは、開放弦をスタンダードチューニング以外にしていく方法です。
これにはクロマチックチューナーと呼ばれているものを使用し、各弦のチューニングを変えていくことができます。クリップ型のチューナーでも半音の表記があるものC#(もしくはD♭)など半音もチューニングできるものがそれにあたります。その際に知っておく必要があることが1つあります。それは、“音の順番”を知っておくことです。

C⇔C#/D♭⇔D⇔D#/E♭⇔E⇔F⇔F#/G♭⇔G⇔G#/A♭⇔A⇔A#/B♭⇔B⇔C

ド⇔ド#/レ♭⇔レ⇔レ#/ミ♭⇔ミ⇔ファ⇔ファ#/ソ♭⇔ソ⇔ソ#/ラ♭⇔ラ⇔ラ#/シ♭⇔シ⇔ド

※⇔の間は半音違います。
※#や♭がつく音階は2つの表記があります。 例えば C#の音は同時にD♭の音でもあります。
この順番で音階は決まっており、全部で12音階あります。

なので、例えば6弦の開放弦の音 “EをD”に変更したい場合は、1音(半音+半音)下げればいいことがわかります。更に1音半(半音+半音+半音)下げるとEから数えて3つ左に移動することになるのでC#にすることもできます。チューニングを変えたい場合はこの順番をもとに自分が変更したい音に合わせる事ができます